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女子の発達障害が見つかりにくいワケ

執筆者の写真: eye(あい)eye(あい)

発達障害の男女比は、4:1と言われます。


特に、子どものときに女子の発達障害は見つけにくいです。


一体なぜなのでしょう?




ひと昔前の女子で、よく相談室に来ている子を見ていると、


完全に教室に入れなかった女子もいますが、ギリギリ教室に入っておとなしく授業は受けているけれど、教室内では何となくなじめない女子もいました。


そういう子たちが、休み時間に相談室に入り浸り、一生懸命絵を描いていたり、アニメの話をしたりしていた記憶があります。


私は20年前からスクールカウンセラーとして勤務していましたが、長い休み時間はいわゆる「仮面をかぶったオタク」と言われていた女子とよく話していました。




「オタク=発達障害」だとは私は思いませんが、この一件が示唆しているのは、


「女子は自分が浮いているなと思うと、自分をカモフラージュする子が多い」


ということなのです。




今の世の中はかなりオタクにも寛容なので、必ずしも教室で浮く子ばかりではありません。


ですが、スクールカーストらしきものは今でも存在しているようです。


特に女子は、以下のような感じなのではないでしょうか。






これは2016年の女子のスクールカーストですが、今はヤンキーが減ったくらいで、大きくは変わっていないでしょう。


(ギャル系がギャルというよりは、「オシャレに気を遣っている子」という

認識でいる方が合っているかもしれませんね)





さて。


女子の発達障害の子でも、頭の良い子はこのスクールカーストを理解しています。


ですから、うっかりすると「不思議ちゃん」や「オタク」と呼ばれそうなところを、何とかカモフラージュして「陽キャ(明るいキャラ)」を演じようとします。




発達障害の本人からすると、自分の発達障害には気づいていないかもしれません。


ですが、何らかの「違和感」は感じていて、意識的に「陽キャ」でいないと自分は嫌われてしまうのではないか?弾かれてしまうのではないか?




そうなると、女子はついつい「過剰適応」しようとします。







この、女子のスクールカーストに振り落とされないようにするための涙ぐましい努力があるために、さらに女子の発達障害が見つけにくくなっているのではないかと私は考えています。




この「過剰適応」に疲れてしまうとどうなるか?


ここから「不登校」につながっていくのです。


自分を演じ切ろうと思っても、疲れ果ててしまうのです。





もちろん、この話は知的に問題のない女子、通常級で十分やっていける女子の話です。


ただ、知的ボーダーの女子も、「すごくおとなしい子」が多いです。


あまり多くを喋らないことにより、あまり奇異な行動がみられないため、やはり発達障害の発見は遅れます。




幼少期、あるいは、児童期(特に小学校1,2年生くらい)で派手な多動っぷりや衝動性に振り回されて行動している女子ならば発達障害は比較的見つけやすいです。


ただ、おとなしめだったり、過剰適応している発達障害の女子は本当に見つけるのが困難ですね。


大人になってから不注意ミスが多くて発見されたり、環境の変化が激しくて適応しきれなくなった時点で発見されることが多いのが現状なのです。










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